現在、世界各地での急速な都市化と人口増大により、水資源の重要性がさらに高まっています。安全な水へのアクセスを確保するための取り組みは、国連などを中心に進められているものの、未だ多くの課題が残されています。こうした中で我が国では、水問題の解決に貢献すると同時に、これをビジネスにつなげていこうという試みや、水道事業体が海外への展開を目指すなどの新たな機運が高まっています。
公益財団法人水道技術研究センターは、水を通じた日本の国際貢献を基本理念とする「チーム水・日本」の行動チームの1つとして、日本水フォーラムと共同で、「アジア・パシフィック水道技術情報ステーション(Asia Pacific Drinking Water Technology Information Network;Aswin)」を設立しました。日本の水道の持つ優れた経験・技術力により、アジア・太平洋地域の衛生的な水確保・水道環境の改善に貢献し、国内外相互の持続可能な水道サービスの実現を目指すことを活動の目的としています。
Aswinでは、「情報発信」「情報収集」「情報交流」などの活動を展開します。アジア・太平洋地域に対して安全な水の確保や水道技術の向上の一助となるように、日本の水道技術を発信するほか、海外における水事情の理解を深めるために、各国の水道に関わる課題やニーズについて情報を収集して紹介しています。また、国際会議や研修事業等による交流を通じて、国内外をつなげる情報ネットワーク・人的ネットワークの構築にむけて活動してまいります。